一日で350km走れることは確認できている。
一日で2000m以上登ることはできるのか。
今それを確認している最中。
集落を抜けて鶴峠を目指し登り始める。
が、やはり疲労が溜まってきているのかクランクを回すのが辛い。
この道は車の往来がほとんどなく
脇を流れる鶴川のせせらぎと鳥と虫の鳴き声だけが耳に届く。
上を見上げれば青い空だが自然と視線は下向きに。
前を見ればまっすぐ延びる上り坂。

峠の天辺近くに来ると連続ヘアピンになる。
車がいないことをいいことにイン-アウト-インで傾斜を極力減らして登る。
ヘアピンで後ろ見ちゃダメだわ。やる気なくす。

で、なんとか足を着かずに登りきる。
天辺にはバス停が俺を待ち受けていた。
鶴峠。標高870m。

なんでこんなとこにバス停?と思ったがすぐ裏に登山道の入り口があった。
さらに今年の6月に熊出没の張り紙があった。
とりあえずスニッカーズを食べながら小休止。
たまにオートバイが通り抜ける以外はホント静か。
空を見上げてボーッとして過ごす。
この時点で獲得標高は2400m越え。
あとは下って甲武トンネルを潜ったらあとは帰るだけ。
というわけで気持ちも軽やかに下り始めるとすぐに上野原市に入る。

しかし風景は変わらず。若干集落が大きくなった気はするかも。
ここからしばらく緩やかな下りが続いていく。
途中やけに子供がいる場所があった。
なぜこんな集落に子供が?と思う間もなく案山子だと判明。
しかも顔だけアンリアル。こんなのがそこかしこにあった。
夜だったら間違いなく怖い。

しかし改めてじっくり見ると結構シュール。
一部登り区間はあったもののかなりの距離を下っている。

車に引っかかりながらだったため確認してなかったが
鶴峠から450m位低い場所まで降りてしまったところで
甲武トンネルへ向かうべく県道33号線へ。
こんなに下ったということは・・・嫌な予感が。
そして予感は的中。
ここからトンネルまでは登り区間になる。
峠はもうないと思っていたところで300mも高いとこに登らなきゃいけないのだからかなりブルー。

峠三本の後にこの登りは本気で足にきた。
しかしここを越えて東京に帰らねばならない。
フラフラになりながらも、これで最後とインナーローで登りきる。
ホント回してるだけ。
しかしなんとか甲武トンネルに辿り着く。

潜る前にちょっと休憩。
ここの標高は630mほど。下から距離にして4.5km。
トンネルだからとあんまり標高などを調べてなかったが
余力の無い自分にとってはそこそこ辛い登りだった。
それにしてもたまにやってくる車やオートバイのエンジン音が怖い。
甲武トンネルは東京側が途中で下り坂になってカーブになっているため
ライトの光が見えないのに音だけが近づいてくるのだ。
交通量が少ないとはいえ慎重に潜ることにする。
音が反響しまくるせいか一瞬前から車が来るなのか後ろなのか分からなくなる。
やばい。本気で怖い。
うしろから巨大なトラックが来るっぽかったので歩道に退避。

過ぎ去る車を見たら2t車だった。超ビビッてる俺。
無事に甲武トンネルを抜けたらまたすぐに栗坂トンネルがある。
これは短いのでさくっと通り抜ける。

写真を撮ったらちょうどローディがフレームに入った。おつかれさん。
ここから先は一気に下って朝7時頃にスズメバチにビビッた三叉路に到着。
現在時刻14時30分。7時間半ぶりに戻ってきたわけだ。
ここからは来た道を帰るだけ。
途中あきる野市のファミレスにて休憩したあとは
残り60kmを休憩なしで東京の東端を目指す。
そして20時江戸川区の自宅に到着。
今回はかなり時間に余裕のある
ツーリングだった。
東京横断と峠づくしの充実したコースだったと自画自賛。
しかしながら体は相当疲れていたらしく、
風呂に入る間もなく泥のように眠ってしまった。
しかも夢の中でまで自転車に乗っていたのだからアホだとしか思えない。
しかも落車して目が覚めたものの夢だと気付くのに時間が掛かったり。
【旅の記録】
総走行距離:12h38m
総走行時間:263km
平均心拍数:130bpm
消費カロリー:4745kcal
獲得標高:2,862m
※今回からは標高グラフ付き!

距離と標高だけ見ればツールの山岳ステージのようだw
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